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August 26, 2014
今年の選考について
去る8月上旬、実行委員を含む選考委員によって川口暮らふとの選考会を行いました。
今年は、21都府県、278組の応募がありました。
川口暮らふとは今年で4年目になりますが、こうして多くの方々にご応募いただけたことを心から感謝しております。
会場に出店できる数に限りがあるため今年も選考を行いましたが、その判断は難しく身の引き締まる思いでの決断となりました。
今年の選考委員の方々を改めてご紹介します。
小山織さんは、伝統的な暮らしの道具や現代の作り手による作品について執筆なども行っているインテリア・スタイリストです。
著書である「和の雑貨」、「引出物」(ともにマガジンハウス)、「INSPIRED SHAPES」(講談社インターナショナル)では伝統的な工芸美を現代の暮らしに活かす心地よさを綴っており、「木の贈りもの」「布の贈りもの」(ともに文化出版局)では作家がつくり出す作品の魅力について丁寧に紹介しています。
伝統工芸やクラフトの分野とおよそ30年に渡って向き合ってきたこともあり、作家や作品への眼差しにはひときわあたたかなものがあります。
奥田道子さんは、数々の現代アーティストを輩出してきた現代美術のギャラリストを経て、約20年前に川口にギャラリーOKUDA Art & Craftを開廊。
現在はアート作品に加えて陶磁器、ガラス、漆などの作品を取り扱うギャラリストとして、年に数回の企画展を開催しながらアートやクラフトがある暮らしを提案しています。
「いいものを永くつかってもらいたい」という信念から、金繕い(金継ぎ:割れた器などを漆で接着してその継ぎ目に金や銀などを蒔く修復方法)やその指導もおこなっており、そうした経験からデザイン性だけでなく製法や強度など作品を構築する内側にもしっかりと目を向けています。
minokamoさんは、「ごはんで町を元気に!」をテーマに全国のさまざまな地域に出向き、地の食材を活かした商品開発やレシピ提案、イベントや出張料理などを行っている料理家・写真家です。
昨年開催しましたpicnicイベント[暮らふとkitchen](市民活動助成事業)では川口産食材を使った料理教室を行っていただきました。
著書に「ふるさと雑穀のっけごはん」(みらい出版)があり、「最高に美しいうつわ」(エクスナレッジムック)では料理を担当しています。
各地の「食と暮らし」に寄り添いつつエネルギッシュに行っている活動には、境界線をすんなりと越えていく潔さと、分野を越えて本質を捉えるセンスがあります。
選考は予めお送りいただいたエントリーシートを元に行いました。
ひとつひとつ目を通して、作品・コンセプト・アピールポイントなどを読み込ませていただき、川口暮らふとの趣旨や応募要項に合っているかどうかなども慎重に審議していきました。
エントリーシートの作成にあたっては様々な制約がありますし、実物を見ながらの審査とは異なる難しさがあります。
しかしそうした中からでも、作り手が何をどのように見せ、アピールしているのかは伝わってきます。
こうした「見せ方の工夫」は、作家性や作品のクオリティと必ずしも一致するものではありませんが、少なくとも川口暮らふとではこうした観点やセンスが出店時のブースづくりなどに繋がってくるのではないかと考えています。
今回の選考では、作り手の真意、作品への愛情、素材との向き合い方など、そのひとつひとつの要素が積み重なって作品を作り上げているのだということを改めて感じさせられました。
今年は、クラフト75組、フード18組を選出させていただきました。
出店者は、近日中に公式ホームページに公開いたします。