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October 17, 2011

インタビュー11(最終回)・・・あちらべ

「人の心が豊かになり、社会に対して少しでも良いきっかけを共に与える事が出来れば幸せ」だとおっしゃる、あちらべの赤羽大さん。活版印刷への想いや活動についてお話をうかがいました。

Q1.あちらべの名前の由来は何ですか。
江戸時代から現在でも使用されている言葉の中に彼辺此辺「あべこべ」という言葉があります。
この言葉の由来は、
あちらのほう+こちらのほう=あちらべこちらべ
これが後に略され、彼辺此辺「あべこべ」となったとされています。
「あちらべ」はものづくりによって、より良い方向(あちらのほう)へという意です。
併せて、今年四月に事務所兼工房として僕らの創作の場「こちらべ」もオープンしました。

Q2.印刷物のほとんどがデジタル化してゆく中で、活版印刷を後世に残すことを目的に活動をされているのは何故ですか。
活版印刷に出会ったのは3年前に建築設計事務所から独立した頃です。
あるきっかけで活版の職人さんにレクチャーを受けながらの初体験。
活字棚に並んだ膨大な文字の中から一文字一文字必死に探し、拾い、
文字間や行間も計算しながら隙間無く埋めて製版し、
インクとともに紙に直接プレスして印刷物をつくりました。
この職人さんとの一連の行為によって生まれるヒトの情報量と
印刷物という物質にとても豊かさと魅力を感じました。
ただし、このままではなくなってしまうという現状。
この活版印刷を通してヒトとの関係性やものづくりの面白さを
これからもずっと伝えていきたいと思ったのが始まりです。

デジタル化に伴い、急速に利便性が向上する一方で、
僕らは大事なモノまで省略してしまう自分を恐れていたんだと思います。

Q3.デザインや印刷でこだわっておられる点など教えていただけますか。
こだわっているというよりも、
僕らがいつも考えていることは「行為が設計されているか」です。

意外と単純なことだったりするのですが、
「なんとなく透かしてみよう」とか「つい撫でてしまう」とか
目的に対してヒトが考えたり動いているかなあと
そんなことを毎回ニヤニヤとじっくり考えています。

デザインや印刷、加工はそれを表現する為の方法だと思っています。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
活版印刷を使用したひと味違ったレターセットやカレンダー等をメインに出展致します。
新作のプロダクトも!

作家さんも来場者の方々もきっとヒトが大好きな方が集まるのではないかと思ってますおりますので、
色々な方とお話出来れば嬉しいです!
お気軽に声を掛けてくださいね!
晴れるといいですね!

あちらべ →HPへリンク

October 16, 2011

インタビュー10・・・pièce de souco

筒描きという染色技法を使い、絵を描くように布を染め、制作活動していらっしゃる pièce de souco の須佐莉恵さんにお話をうかがいました。

Q1.先ずは、気になるお名前souco(すうこ)について教えていただけますか。
ちいさい頃、大切な友達から初めてもらったニックネームをブランド名にしました。日々の生活の中で感じる私の色や形をそのまま布に表現していきたい、という気持ちがこめられています。

Q2.筒描きについて教えていただけますか。
筒描きは日本の伝統的な染色技法で、たくさんの行程で染めていきます。
もち米とぬかを染料に混ぜた色糊を作り、筒に入れて、絞り出しながら1色ずつ染めていきます。型は使わずに1点1点すべて手作業で染めていきます。

Q3.染色方法はいろいろとある中で、筒描きをお選びになられたのはどうしてですか。
筒描きは型とは違い、制約のない中で自由に線を描く事ができることが最大の魅力です。私は絵を描く事が好きなので、筒描きを選びました。
また、筒描きは季節や天候に左右され、行程も多いので時間のかかる作業ですが、他の染色技法とは一味違う、深みのある色に染まります。
日本の伝統工芸の力を借りて表現する、という事に日々感謝しながら1つ1つ大切に制作しています。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
1点ものの布バッグや小物を出品する予定です。どうぞよろしくお願い致します。

pièce de souco →blogへリンク

October 15, 2011

インタビュー9・・・ねはち制作室

東京の下町で鉢と植物をつくっているねはち制作室。
北住拓也さん、出口絵衣子さんご夫妻にお話をうかがいました。

Q1.ねはちの名前の由来は何ですか。
植物を植えるための鉢で、根の生えたようなデザインのもの。2000年に仕事を始めた時からつくり続けている定番で、“ねはち”とは私がつけた名前です。(出口絵衣子)

Q2.作品はどのようにしてできあがるのでしょうか。
鉢は出口絵衣子がつくり、作風は年々少しずつ変わってきています。植物は北住が家のベランダや室内で主に素焼き鉢で育てている。以前は催し物とか展示会にあわせて鉢と植物を組み合わせたりしたけれど、とってつけた感じがどうしても作品に残り、発見に欠けていたように思う。
ここ数年二人ともそういう世界から離れて、別々にやりたいようにやってきて何かが変わってきました。
僕(植物担当)の側から今、作品のなりたちについて言えば、育てている植物に自分なりの発見とか感じたものがあったとき、それをひきたたせたい、又それを忘れたくないために、素焼き鉢から化粧鉢にはじめて移します。

器は大きさ、安定感、質感や色など一つ一つが違うので、そのなかからこれだっていう器を選ぶ。言うと簡単なことですが、植替えしてはじめて分かるような時もあり、植物に教わりながら出来あがってきます。(北住拓也)

Q3.こだわっておられる点など教えていただけますか。
3つあります
見えない根っこは大事なので、穴のあいていない器や内側に釉薬のかかった器は使いません。根が呼吸しやすいよう、用土も自分なりに工夫して、気持ちよく伸びていくことが何よりなので。 苔をはらないこと。以前は苔をはって展示会などに出していました。
苔をはると、どんなものでも“それっぽく”見えて、自分でも嘘くさく思え、「ああ、苔をはってる暇があるなら、もっとこの一鉢について学ぶことが山ほどあるはずだ」と思い、それ以来はらないことにしました。
三つ目に作品とは直接関係しませんが、僕らの住む下町界隈では、細い露地にトロ箱や植木鉢が所せましに並べられ、おばちゃんたちは朝7時頃には水やりをおえて、花がらをつんだり支柱をたて直したりしています。その風景が好きなので、我が家の一鉢も、その風景に自然ととけこめるものでありたいと願っています。(北住拓也)

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
三月の震災で、器が割れてしまったり枝が折れたりと、色々ありました。

作品数はそのため少なくなってしまいますが、そのなかでいきのよさそうな植物+器を、そして器のみを持っていこうと思っています。
“盆栽”ではなく、見方とかいうものもないので、足を運んでくれた方々が「私だったらこの器にはあの植物の方がいい」とか「俺ならこの植物にはこっちの器をあわせるな」とか近づいて見に来て下さると助かります。
そして是非器を買ってほしい。こんなことを言うと身も蓋もありませんが何も植わっていない器に何が良いかと想うことは、植えられた器をもとめるよりも面白味が増します。多分、植物の側からすれば10人いたら10人のそれぞれの発見とか孤独感を待っているように思えるからです。(北住拓也)

October 14, 2011

インタビュー8・・・アトリエMORO

「焼物をつくることは草花を育てることによく似ている」とおっしゃっる秋谷茂郎さんにお話をうかがいました。

Q1.この道に進まれたきっかけを教えていただけますか。
もともと動植物がとても好きで、それらを相手にした仕事を考えていたのですが、その頃はバイオテクノロジー一辺倒の時代。理数系の苦手なことと、『触れない』ことに抵抗を感じて、ものを作り出すことが好きだったことから、この道に進みました。
さまざまな素材の中から、手で触れて形を変えて行く土という素材が、僕には合っている様に感じて陶芸の道に進みました。

Q2.うつわを制作される際、どのような想いをこめておられるのでしょうか。
独立したての頃は、周囲から『秋谷にしか出来ない個性的なものを』と求められ、変な気負いに縛られて迷走していました。
独創的なものを求める時代でしたが、疑問も感じていました。
工芸は、攻めるように作ることが出来ません。人が手を加えてそれにより素材が変化する、その繰り返しです。
自然(素材)を征服するのではなく、ともにひとつの形を目指す。
この仕事を続けるほど、強く感じます。
『土が出来る形』という制約の中で、こつこつと対話を重ねて生まれるうつわには、奇抜さはありませんが、やわらかく伸びやかで、静かな品を感じさせます。
毎日の食事のなかで、心地よく過ごしていただける手助けが出来ればと、手触りや口当たりの良さを大切に作っています。
是非、使っていただきたいです。

Q3.修行時代は毎日料理をお作りだったとか、料理とうつわの関係をどのように考えておられますか。
修業時代に師匠から『生命維持のためでなく、俺が美味いなあと喜ぶものを作るように』と言われました。
相手のために心をこめて作るものは、心をこめて作った器に盛りたい。
それがものづくりの基本です。
うつわは料理を盛り付けられて、初めて完成するとも言います。
だから毎日の食事の中で、ロクロの前でより良い形を考えながら作っています。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
赤土に白化粧を施した『粉引』のうつわ、カップ・飯碗・小鉢を中心に、出展します。
焼物は焼きあがると硬く乾いた印象になりがちですが、しっとりとしたものを目指しています。
是非手にとって確かめてみてください。

アトリエMORO →HPへリンク

October 10, 2011

インタビュー7・・・QLICO

現在会社員として働きながら、がま口を制作をされているQLICOの渡辺多賀子さんにお話をうかがいました。

Q1.QLICOの名前について教えてください。
よく聞かれる質問なのですが、由来は特にないのです。
ロゴにしたときに字面がきれいで組みやすい、とか発音が親しみやすい、とかそんなことを考えて決めました。

Q2.デザインのお仕事をされてきて、現在は会社員と制作の二足のわらじとの事ですが、がま口制作をはじめられたきっかけなどお話いただけますか。
以前、会社の先輩からお土産でいただいたがま口をずっと愛用しているうちに、こういうのが欲しい、もっとこういう方がかわいい、と色々アイディアが浮かんできて、ある日突然、なんの知識もなく独学で作り始めました。

ですのではじめは何度も失敗しましたが、こういうのが作りたいという明確な完成図があったので、完成までの制作工程も楽しかったです。

完成品を友達にプレゼントしたら自分が思っていた以上に喜んでくれたのがきっけかで、少しずつ数を増やして、クラフトマーケットやデザインフェスタに出店しはじめたところ、いろんな方からお声をかけていただけるようになって現在に至ります。

Q3.外観とはまた違う世界がぱかっと口が開くと展開しますね。がま口の外側と内側、布のコンビネーションはどのように決まるのですか。
内側の生地は、表地がさらに引き立つものを選んでいます。それと、開けたときに「わぁ~」とときめきがあるか、などです。案外、表地を選ぶより裏地を選ぶほうが大変だったりします。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
いつも一番人気の丸いがま口(ホームページに掲載しております)や、縦長のがま口、眼鏡ケース、最近出来上がったばかりの親子がま口プチバックなどです。丸いがま口はご自分用に購入されるのはもちろん、プレゼント用にする方も多数いらっしゃいます。最新のプチバックも使い勝手がよいと高評いただいております。

川口暮らふとへいらしたら、お散歩ついでにお気軽にお立ち寄りください。お待ちしております。

QLICO →HPへリンク(近日リニューアル予定)

October 9, 2011

インタビュー6・・・atelier sora

atelier soraは、大きなものから小さなものまで制作しています。金属を用いて作品をつくられている柴崎智香さんにお話をうかがいました。

Q1.金属造形の道に進まれたきっかけを教えていただけますか。
短大の授業で工芸を少し学び、卒業後は別の職業に就いていましたが、叩いていく事で形を変えていく鍛金という技法が心に残っていた事と、大きい物を作ってみたいという気持ちが強くなり、それなら鉄!?と思った事です。

なぜ造形の道へと思い返すと、父が自宅で使うものや趣味のものを手づくりで作っていて、それが自然だった事と、見ているのが楽しかった事が始まりなのだと思います。

Q2.主に鉄、他にはステンレスなどで制作されておられますが、柴崎さんにとって金属とは何ですか。
とても身近な存在で、パートナーであり、先生であり、魅力的で、私を動かす存在です。

「火をつけて鉄を赤める。いい色になったら叩く。」
それを何度も何度も繰りかえす。

火を入れ叩く事によって、鉄の風合い、力強さや優しさなどを感じ、その色々な表情が好きでとても惹かれます。気がつくと素材である鉄から大きな力をもらっています。その力が作品を通して手にとった方や見て下さった方へと伝わり、日々の生活の中で何か感じてもらえたらと思います。

Q3.制作にあたり、心がけておられることをうかがえますか。
用途のある物は使いやすく、素手でさわっても痛くないように仕上げています。
また丈夫で長く使える素材ですのであきのこないシンプルなデザイン+αにするように心がけています。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
燭台、鉄皿、ランプシェード、お香立て、フック etc..
10月下旬開催ですので、冬に向けてのアイテムをメインに制作しています。
寒い冬を暖かく過ごすための「したく」の1つに加えて頂けたらうれしいです。

地元埼玉県での「川口暮らふと」で皆さんにお会い出来る事を楽しみにしています。

atelier sora →HPへリンク

October 8, 2011

インタビュー5・・・森想Think!Forest

木工を始める前は、仕事で北海道から沖縄までの自然や森を見て歩いたという田澤祐介さん。佇まいのいい木の家具・小物を作っていきたいとおっしゃっている今にいたるまでのお話をうかがいました。

Q1.学生時代から木でのものづくりを考えておられたようですが、どのようなきっかけ(考えにいたるいきさつ等)があったのですか。
高校の頃、将来は何をやろうか、と日々迷っていました。ちょうど自然保護とか環境問題が注目されだした頃で。アウトドア雑誌を読んでいたら、ある人のエッセイに「これからの時代は森林だ、森林の勉強すると女の子にもてるよ~、」と書いてあったのを読んで。それを真に受けてしまい(笑)、学生時代は森林とか林業の勉強をしていました。

実習やら調査で森を見たり中に入ったりすることも多かったですし、ワンゲルに入っていたので、登山で森や自然に接する機会もありました。

そういうなかで、森とか自然の良さや大切さというのを実感して、森や自然を守ったり、良さを伝えて行けたら、と思ったのです。

あと、小さい頃から工作も好きだったので、家具作りや木工はどうだろうかとも考えました。それを通して森のことを伝えて行けたら、と。

ただその時、本当にやりたいことにいきなり飛び込んでしまうことに不安も感じて。本当にやりたいことは後にとって置いた方が良いんじゃないか、みたいな。

そう言うこともあって、自然環境調査の仕事をしていました木工をするまでは。その仕事もあちこちの森や自然を見ることが出来て、楽しい仕事でしたが。やっぱり一生やりたい仕事はこれじゃないな、と思って30過ぎてからですが木工の道に入りました。

ずいぶん違うことをされてたんですね、と言われる事もあるのですが、自分の中では同じ延長線上にあることと思ってます。どういうアプローチで森や自然のことを考えるか、それだけのことだと思っています。

もの作りというのは、木工に限らず、他の工芸的なことや、料理人なんかでもそうだと思うのですが、最も刺激的で自分が込められることだと思うので。その分、自分が出てしまうのが、怖いところでもありますけれど。

Q2.森想Think!Forestにはどのような背景、想いが込められているのでしょうか。
木で家具や生活の道具を作っている訳ですが、素材である木を扱うときに、それをただの材料としてとらえるのではなくて、かつてはどこかの森の中で樹として生きて立っていたと言うことを忘れないようにもの作りをしていきたい。そう思って付けました。

木で作ったものは良いものだと思います。ただ、実際に生活の中で使うときに、その材料の木が生えていた森のことまではなかなか想いが巡らないとは思うのです。必然性もないですし。

ただ、こんな屋号にすることで、手にとって使ってもらう方に、そんなことを時々思い出してもらえたらとは思ってます。この木が生えていた森はどんな所だったんだろうか、今どんな風になっているんだろうかと。

あとは、あれです。メメント・モリ(Memento mori)という言葉に引っかけたというのはあります。ちょっと大げさですが。

Q3.作品デザインに凛としたものを感じるのですが、デザインする上でこころがけておられることなどお話いただけますか。
「凛としたものを感じる」と、そう言ってもらえるととても嬉しいです。なんというか、声高に存在を主張するようなものでなくて、静かにそこに在る、そんなものを作りたいのです。

たとえば、家具で飾り棚だったら、棚そのものは主張しすぎない。ぱっと見たときには棚に飾ったものだけが見えている。落ち着いて一歩引いてみると棚も見えてくる。一見、目立たず主張してこないけれど、確かにそこに在って空間を作っている。そんな風にしたいと思っています。

暮らしの道具でもそうです。新しく手に入れて使い始めるうちに馴染んできて。いつの間にか日常の一部になって無意識のうちに使っている。けれど、ふとしたときにそれを使っていることにあらためて気付いて、いつも傍にあることに笑顔になれる。そんなデザインをしたいと考えています。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
木の皿やトレーのようなものや、コーヒースコップとか。急須と湯飲みを組んで収納できるお茶道具箱なども持参するつもりでいます。あと、いま、新しくタオルラックのようなものも考えていて、なんとか間に合わせたいと思っていますので、是非、覗いてみてください。

森想Think!Forest →HPへリンク

October 7, 2011

インタビュー4・・・原田陶窯

原田陶窯は、原田譲さん、原田奈央さんご夫妻の工房です。中国・朝鮮古陶磁から先人の遺した知恵・技術を探られているというお二人に、お話をうかがってみました。

Q1.窯業との出会い、この道に進まれたきっかけなど教えていただけますか。
大学卒業後、陶芸というわけではなく漠然と工業デザインとしての器作りをしてみたいという思いがありました。が…、勉強をしたのは手工芸としての焼物の産地である茨城県「笠間」でした。そのため土を練り、ロクロを回す、ということに最初は抵抗がありましたが、次第に体を使ってモノを作る楽しみを知ってしまい今に至ります…。(原田譲)

母が器好きで、幼少期から手でつくられた器に親しんでいました。母は陶芸教室に通っていたので、機会があったら私も挑戦したいと思っていました。学生のとき、実際に土に触れる機会があり、「陶芸を一生の仕事にしたい。ちゃんと勉強したい。」と決めました。(原田奈央)

Q2.3月の大震災では茨城県内の窯の被害が多かったと聞いております。茨城でお育ちになり、学ばれ、現在窯をかまえておられるお二人にとって、この震災はどのような影響がありましたか。
私たちが今暮らしている茨城県城里町というところは周辺の「笠間・益子」に比べ被害が少なく2週間ほどで仕事を再開することができました。今回の大震災は非常に広範囲であったためまったく被害の無い方はいないかと思います。被害の少なかった今の現状に感謝しながら今まで以上に良いモノを作っていきたいと思っています。

Q3.中国・朝鮮古陶磁から伝わってくるもの、感じられるものなどをお話ししてくださいませんか。
ホームページでは少し大げさに書いてありますが…、中国・朝鮮の古い焼物が好きということで、その跡を追いかけています。そのため私たちの作る器は今の暮らしの中で必ずしも使いやすい「サイズ・カタチ」のモノばかりではありませんが、過去の一つの様式として楽しんでお使い頂ければと思っております。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
楽しんで見て頂けるよう、こまごまと色々なモノを並べてみます。

原田陶窯 →HPへリンク

October 6, 2011

インタビュー3・・・MellowGlass

ほがらかな毎日をカタチにされているというMellowGlassには、1点しかつくることのできない型を用いての作品があります。制作されているタナカユミさんは長野県からの参加です。お話をうかがってみました。

Q1.素材であるガラスとは何ですか?
ガラスは炉で溶けているときは 熱い熱い素材であったり
カタチとなり存在するときは 冷ややかでクールな素材であったり キラキラ
と美しいものであったり。たくさんの表情をもっています。

私にとってのガラスは 私の気持ちをあらわす素材です。
うれしかったり たのしかったり なつかしかったり
わたしの心のなかにあるカタチを素直に表現することができる素材だと思っています。

ひんやりとして冷たいガラスから あたたかい空気感のある作品をつくっています。

Q2.作品づくりで心がけておられることをお話いただけますか。
ガラスは透明で透かしてみることができます。
心のなかも透かしてみられている気がしています。

いつもガラスの制作をするときは 穏やかな気持ちで制作をしています。
モヤモヤしたり 悲しかったりするときは
制作はせず 散歩をしたり 心の空気を入れ替えてから作品づくりをします。

そして肝に命じていることは
たくさんの手間をかけた工程を がんばりました作品としてカタチにするのではなく
工程や過程など感じさせない 1つの存在として心にスーッと入ってくる作品づ
くりを心がけています。

Q3.どのような技法で作品をつくられているのか教えていただけますか。
私の作品はパート・ド・ヴェール(フランス語: Pâte de verre)という技法でつくっています。

紀元前16世紀にメソポタミアで発明されたこの技法は量産には向かないため絶えてしまいます。1880年代にフランスでこの技法が復興されましたが、技法を秘密としたため2度目の消滅をします。1970年代に入り復興された技法。

 私の場合は
 1.カタチとなる原型を粘土でつくります。
 2.粘土を耐火石膏にて型どりします。
 3.石膏型から粘土をキレイに取り出します。
 4.ザラメ状の粉ガラスを石膏型に詰めます。
 5.電気炉でガラスを溶かし ゆっくり冷まします。
 6.石膏型を壊して作品を取り出します。
 7.仕上げ加工をして完成となります。

粘土を原型としてつくる石膏型は 壊して作品を取り出すので 1点しか作品をつくることができません。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
お家の街並みや お茶の時間に使えるプレートなどを出展します。

MellowGlass →HPへリンク

October 1, 2011

インタビュー2・・・KENRIKI

埼玉県に工場のあるKENRIKI。受注生産にこだわり、オリジナル家具を製作されている寺山宗男(てらやまのりお)さんにお話をうかがいました。

Q1.木工の道に進まれたきっかけを教えていただけますか。
もともと漠然とプロダクトデザインの道に進もうとしていましたが、木工というものに出会ってしまい、結果、今のスタイルになりました。
「ものを作る」という方向から製品をデザインするというのもなかなかいい事だと思っています。

Q2.ブランドコンセプトに、生活の主役はそこに暮らす「人」であり、長く付合える素敵な脇役を作り続けたいとありますが、家具づくりで心がけていらっしゃることは何ですか。
時代に合っていないかもしれませんが、生活の道具は控えめでいいと考えています。
このコンセプトは現時点ではKENRIKIの目標という感じでしょうか。やりきるにはまだ時間がかかりそうです。

Q3.広葉樹を主な材料としておられるのは、どのようなお考えからでしょうか。
家具に適しているからだと思います。また、好きなんだと思います。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
現行のモデル他、本年度秋のテーマであるキッチン用品をメインに展示しょうと考えています。
その他、歌人の枡野浩一さんからのご協力により、オカモチ本棚を展示します。

KENRIKI →HPへリンク 

September 30, 2011

インタビュー1・・・2020製陶所

2020製陶所は、成形を担当する原村俊之さんと、絵付け担当の原村佳恵さんご夫妻の工房です。ウツワニスト、エツケニストと自称するそんなお二人が気になって、お話をうかがってみました。

Q1.先ずは、製陶所のお名前2020について教えていただけますか。
2020(にまるにまる)の由来は、兼好の「徒然草」です。「つれづれ」を数字になおして「2020」。兼好が「徒然草」を綴った境地で器作りが出来たらと思っています。

Q2.お二人ともに、伊万里・有田で技術を学ばれておられますが、なぜ伊万里・有田だったのでしょうか。また、古伊万里を意識されて作陶されているとの事ですが、どのようなところに惹かれておられるのでしょうか。
焼きものは陶器と磁器に大きく分けられますが、私たちは磁器作りを学びたいと思っていました。
佐賀の有田は日本磁器発祥の地なので、有田に行ったのは自然の流れでした。
有田には秀吉の朝鮮出兵の際、日本に連れて来られた李参平という人が発見したといわれる磁石場(磁器原料の採掘場)があります。そこは元々一つの山だったと考えられている場所で、400年近くかけてその山が皿に変わっていったことを想像するとなんだか熱い気持ちにさせられます。この磁石場は、有田でも好きな場所の一つでした。(原村俊之)

私たちは古伊万里の中でも特に初期伊万里に惹かれています。のびのびとした筆使い、釉薬の質感、不完全な美、などなど。
作ろうと思って作れるようなものではありません。それに初期伊万里には朝鮮からの文化の流れなど、歴史のロマンがたくさん詰まっています。
有田にいた頃は、町に点在している窯跡をよく散歩しました。窯が全盛だった頃を想像しては、やはり熱い気持ちになっていました。
私たちの作品は、けっして古伊万里らしくはありませんが、文様や技術などを参考にすることがよくあります。所詮、古伊万里には敵わないので、自分たちらしさを大切にしようと心掛けています。(原村佳恵)

Q3.今年お子さんがお誕生されたそうですね、おめでとうございます。作品や考え方に変化はありましたか。
子どもが産まれたことで、今まであまり考えたことのなかった子どもの器について考えるようになり、実際に子ども用食器のお仕事もさせていただきました。これからも積極的に、子どもに喜ばれるような器を考えていきたいです。

Q4.川口暮らふとには、どのような作品が並ぶ予定でしょうか。アピール、メッセージなどありましたらお願いします。
2020製陶所らしい作品といえば、染付とチョコミント色の器かもしれません。「川口暮らふと」では、多くの方にこれらの作品を見ていただきたいと思っています。そして、「川口暮らふと」の記念すべき第一回に参加出来ることを大変楽しみにしています。
皆様、どうぞよろしくお願い致します。

2020製陶所 →HPへリンク